ワンポイント解説

MSコンチン

一般名はモルヒネ硫酸塩という。オピオイドと呼ばれる部類の鎮痛薬で、医療用麻薬でもあり、その鎮痛作用は強力である。

有効限界がないのも特徴で、より強い痛みに対しては用量を増やすことで対応可能である。MSコンチンは徐放製剤で、ゆっくり長く効いてくる薬なので、1日1回もしくは2回の服用となっている。

酸素飽和度

SaO2、SpO2、サチュレーションとも呼ばれる。赤血球中の全ヘモグロビンに対する、酸素と結合しているヘモグロビンの割合のこと。

動脈血の中にどの程度の酸素が含まれているかを示す指標となる。正常な動脈血の酸素飽和度は97%以上であり、酸素飽和度が90%以下の場合は肺機能の低下が疑われるが、心不全によって低下することも多い。

呼吸不全

一つの疾患名を示す言葉ではなく、さまざまな疾患の結果として呼吸機能の低下が起き、十分な酸素を臓器に送れなくなった状態をいう。

呼吸不全では、原因のいかんを問わず動脈血酸素飽和度、加えて動脈血内の二酸化炭素分圧が異常となり、そのために生体が正常な機能を発揮できなくなった状態となっている。