受験の先の人生を考えるのに役立つキャリア教育
受験勉強を始める前から、将来のことを考えておくのも重要です。
それが、学校を選択する理由になるからです。学んだことを何に生かすのか、どう生かすのか、そこからさかのぼってどの学校を目指すのかを決めるというのが筋だからです。
そういうことを考えるのに、キャリア教育が役立ちます。部活動でもそうですね。県で十分戦えるチームが市の大会で勝ちます。東海で戦えるチームが県で勝ち、全国で戦えるチームが東海で勝ちます。
勝っていくのは、目の前しか見えないチームではなく、その先が見えているチームです。出世でもそうです。二階級上の上司の視点で見ると、自分の道がわかると言われています。
私たちは、常にそういう先見性、「ビジョン性能」を高める必要があるのですね。
①楽をできる人生は期待できません。
昔、
「ボク? …ボクは何のために勉強するの?」
「うん、ボクは、将来楽な暮らしをするために勉強するの」
「へえ、えらいね」
という会話が、あったようななかったような気がしますが、今ではほんの少しも、そんな期待はできません。
それよりも、自分自身を生きることを考えるほうが、後々の幸せにつながると思われます。
②人生でお金と幸福は関係ありません。
貧しくても幸せな気持ちで暮らすことはできます。人生でお金と幸福は関係ありません。が、人生で困ることの大半はお金のこと。十分なお金がある生活をしたいと思うのは当然のことです。
ベストセラー『21世紀の資本』で知られるフランスの経済学者トマ・ピケティ先生が言うように、「資本収益率>経済成長率(働いて得られる利益よりも、株式や土地などの投資によって得られる利益のほうが大きい)」とすると、ライフプランとしては、汗水垂らして働くだけでなく、いずれは金融資産を築いて「金が金を生む」世界に入ることも視野に入れるということになりますね。
③職業選択は、三つの軸で考えます。
・自己実現…好きなこと(したいこと)ができるようにすること。
・社会貢献…得意なこと(できること)がやれるようにすること。
・幸福追求…幸せに必要と思うものを追求すること。健康と安全、経済的自由、社会的ステータスの獲得など。