中二病
親子の関わり方が変わるときと言えば、中学二年生。中二病の時期にうまく関われるかどうかは、言葉では言い表せないほど重要になります。
そもそも「中二病」と言っていますが、実はこの時期、本人から見たらいたって気楽な時期でもあります。大人の目から見た中二病は「気力がなくなる」、「惰性に流される」ということですが、裏を返せば、頑張らなくてもやっていけるということでもあり、中学校生活にも慣れ、安泰であること、居心地もよく、今の生活に十分満足していることなどポジティブな状況の表れでもあるのです。
一方で、一人歩きを始める時でもあるので、わかっているようでわかっていなかったこと、できるようでできなかったことが顕在化してきます。
子どもから見ると、言わないけれど思っていることが増えていきます。逆に、思っていたけど言えなかったことを言うようになります。時には自分をコントロールできなくなります。問題を起こすこともありますが、話をして解決していくことが、その後の子どもの成長につながります。
つかず離れず、個人としての尊重度を高めながら関わり方を変えていくときですね。子どもには、ちょっと先の話をして、目線を上げるようにしてやるといいですね。
「遠き慮りなくば、必ず近き憂いあり」と言います。値打ちのあることをするように求め、伴走します。指示する人がいっしょにやらないことは、面倒くさいのでやろうとしません。中二の状況は、ホントは幸せなのです。だから、いい気分を壊してはいけません。指導しなければならないときは、ぐうの音も出ないくらいはっきりした指摘ができるときに限られます。
あとは、「お願い」をして、うまくやりましょう。あとで「うまくやってもらった」と、大人に感謝するはずです。ただし、中二までに、「お願いをすればやってくれる関係」を築くことが必要ですけどね。
勉強しなくなるのは、それまでの指導の結果です。子どもが悪いのではありません。話をしながら、行動が変わるよう導きましょう。ここでムリは禁物です。子ども自身が自覚できる形で変化を起こしていく方法をお勧めします。