生命保険(死亡保険金)の請求
※手続き時期:死亡した日から3年以内(消滅時効による)
契約者と被保険者が同じか違うかで手続きが異なります。故人が生命保険の契約をしていた場合、故人が被保険者(保険の対象となる人)であるかないかで、手続きが変わります。
(1)死亡保険で、「契約者= 被保険者」の場合
契約者と被保険者が同じ場合です。例えば、夫が「契約者=被保険者」で死亡したときに妻が「保険金受取人」である場合です。
(2)死亡保険で、「契約者≠被保険者」の場合
契約者と被保険者が違う場合です。例えば、夫が「契約者」で死亡したときに、妻が「被保険者」であり、「保険金受取人」が夫である場合です。
【手続き方法】
(ステップ1)保険金受取人が、加入している生命保険会社へ連絡します。以下のことを保険会社から確認される可能性があるので答えられるようにします。
【確認事項】
1.保険証券番号(契約が複数件ある場合は全件)
2.被保険者の名前
3.亡くなった原因(病気・事故)
4.亡くなった日
5.受取人の名前と連絡先
6.亡くなる前の入院・手術の有無
(ステップ2)以下のそれぞれの場合について、請求書類など必要書類を記載した書類が届きます。
(1)死亡保険で、「契約者=被保険者」の場合
契約者と被保険者が同一で契約者が死亡の場合は、被保険者の死亡をもって保険金が受取人に支払われて保険契約が終了します。ただし、「契約者=被保険者=受取人」の場合は、保険金の受取について相続人間での遺産分割協議が必要となります。
必要書類等
1.保険金・給付金請求書
2.保険証券
3.被保険者の住民票
4.死亡診断書(死亡が記載されているもの)
5.受取人の戸籍謄本 ※発行日より3カ月以内のものといわれる場合が多い
6.受取人の印鑑証明書 ※発行日より3カ月以内のものといわれる場合が多い
7.受取人の個人番号(マイナンバー)の申告 ※支払金額が100万円を超える場合
(2)死亡保険で、「契約者≠被保険者」の場合
契約者と被保険者が別で契約者が死亡の場合は、被保険者が死亡したわけではないので、契約者の相続人全員の共有財産として保険契約は継続します。
この場合は、契約を相続して継続するか、契約を解除するかを相続人で相談して手続きをします。「保険契約者としての地位」が相続財産になりますので、保険契約を継続したい場合、この地位を誰が引き継ぐかという遺産分割協議が必要となります。
必要書類等
1.契約者変更届または解約請求書
2.保険証券
3.契約者の戸籍謄本
4.相続人全員の戸籍謄本 ※発行日より3カ月以内のものといわれる場合が多い
5.相続人が複数いる場合は代表者選任届
6.代表者選任届に押印した相続人の印鑑証明書
※発行日より3カ月以内のものといわれる場合が多い
必要書類はあくまでも一般的なものです。保険の種類や内容、また生命保険会社によっても必要書類が変わってきますので、上記以外の書類の提出を求められる場合もあります。
(ステップ3)保険会社へステップ2で揃えた書類を提出します。
(ステップ4)保険会社において届いた書類の内容を確認します。
(ステップ5)保険会社より支払いが可能となった場合は、支払い金額などを記載した「支払明細書」が郵送されます。