東京案内、愛宕の醍醐

週末の雨の日、友人に頼まれて訪日アメリカ人夫妻の東京案内をしました。

靖国神社→北の丸公園→増上寺→ミッドタウン→サントリー美術館→東京駅というコース。

最初、明治神宮、竹下通り、浜離宮から船で浅草へという、外国人向けに私がよく使うコースを考えていたのですが、今回、それらは彼らの後日のコースにもう入っているというので、事前に変更したのでした。

英霊を祀るという特殊な靖国神社でアメリカ人がどういう反応をするのか、少々心配していたのですが、都心の中のあの巨大な鳥居や緑に感嘆したり、遊就館の中の零戦機や第二次大戦の資料、おびただしい数の特攻隊兵の顔写真などの展示品を、私よりも遥かに興味深そうに見ていたのに驚きました。

日本美術史に興味があるということでお連れしたサントリー美術館の「狩野元信展」も実に熱心に鑑賞。分厚くて重い図録までお買い上げ。あの近代的でお洒落なショッピングモールのミッドタウンに、こうした和文化コレクションの美術館があることが凄い!って。

御礼に高級和食店でご馳走したいと言われていたので、事前にミシュラン二つ星の愛宕にある「醍醐」を予約。

緑深い入口から続くこのお店、高層ビルの二階にあるとは、とても思えません。掘り炬燵式の座卓がある個室で、目にも楽しい精進懐石の料理の数々の「竹懐石」。

最初に出て来た品の一つ、細長い陶器の中には、小さな金魚が泳いでいました。お出汁のゼリー寄せのような目に楽しい、芸術的な一品です。

最後に孫のためにポケモングッズを買いたいという彼らを、東京駅のポケモンショップへ。八重洲口の地下街に、あんなに賑やかなキャラクター・ストリートがあるなんて知りませんでした。

雨混じりの日でしたが、彼らは雨も物ともせずよく歩き、おしゃべりに花が咲き、楽しい一日となりました。総歩数は、実に二万五千歩弱でありました。

(写真)
醍醐の前庭( 2017.10.29 )