年末の大掃除も無いし、どう過ごすかワクワクしている子供達にラインでお父さんと食事をして生活費の足しにと三百万貰った事を連絡した。
「大晦日はいつものように年越し蕎麦を食べに行くから準備してね」
孫の好きなお菓子、飲み物、果物、お蕎麦、三十日に買い物だ。ウキウキたくさんの買い物だ。フッと彼は一人かなと思った。いやいや、彼女と一緒でしょう。心配しない。
大晦日は、元夫以外は全員集合で笑って食べてとても楽しかった。
正月の朝、とてもいいお天気。午後は、息子達夫婦、孫達でおせち料理を食べた。
「お父さんの所にも行って来て」
「そうだなぁ。電話を入れてみるか」
「お父さん、今日は居るみたい。夕方寄ると伝えた」
夕方、子供達は父親の所へ出掛けた。離婚してから初めて行くようだ。
彼は寂しかっただろうな。
午後十時頃、浩輔から電話があった。
「父さん、元気だったよ。一人で生活している様子だった。お年玉もらって、一時間ぐらいで帰った」
良かった。二人は別れても、子供達の父親に変わりはないからね。
一月二日朝から大雨、とてもゆったりとした時間が嬉しいな。DVD見ながら、うとうと。携帯が鳴った。姉さんだ。
「何しているの。出ておいで、新春カラオケ大会をやろうよ。いつものカラオケ屋さんで一時間後ね」
私の返事を聞かずに電話を切っている。笑ってしまう。またすぐに友人から電話が鳴った。
「何しているの? 出ておいでよ。お茶でもしよう」
「ごめん、今姉達から、カラオケのお誘いがあって、出掛ける準備しているところなの」
「わかった。明日、いつものカフェで二時にね」
明日の予定まで入った。また、友人からすぐ電話。
「明日は、皆で夕飯まで食べるからそのつもりでね」
私の返事も聞かずに切った。
「フフフフ」笑いがこぼれる。
友達っていいね。
急いでしたくしてカラオケ屋さんに行くと誰も来ていない。
一人で歌って待っていることにした。
大きな声で気持ちいい~。四~五曲歌った頃、三人がようやく着いた。
「遅いよ~」
三時間、歌って、踊って、飲んで大騒ぎ、楽しかった。
帰りは一人で、少し遠いショッピングセンターに買い物に出かけた。ブラウス、Gパンそしてグレーの素敵なカーディガンを見つけて、試着して出ようとしたら、元夫と見覚えのある女性が買い物していた。楽しそうにお話しをしながら。
「何が、一人で暮らしているよ」試着室から出ない私もどうかと思うけど……。
堂々と出ればいいのに、でも心のどこかで安心している自分があった。
買い物から帰ってから、シャワーに入ってファッションショー。鏡を見てヘアスタイルも変えよう。明日、美容室へ行こう。
朝、美容室へ予約をいれ、
「ボブにしてください。」
ドキドキしながら鏡を見ていた。「あら、意外と似合う」。その足で姉達とお茶。
「いいね。よく、似合っているわ」
ラインで浩輔、祐輔に写真を送った。
「おおーいいね」
「十歳若く、見えるよ」と嬉しい返信が届いた。