第二章 新しい朝

なんと目が覚めたのが八時だった。

ゆっくり起きて朝食の準備、好きな目玉焼きとウインナーソーセージ、サラダ、いつもの食事。洗濯機を回しながら、コーヒーを飲む。これからの流れを書きながらため息が出る。

離婚って簡単だ。仕事も順調だし後八年と二か月頑張ろう。明日から仕事だ。いつものように出勤。

「おはようございます。一週間お休みありがとうございました。私ごとですがこの度、離婚をすることになりました。仕事は引き続き頑張りますのでよろしくお願いいたします」

部長はじめ同僚は唖然としている。お昼休み、仲のいい同僚四人とランチへ向かった。みんな心配して、

「大丈夫?」「あぁ、離婚ね。大丈夫だよ。何かすっきりした感じ」「あんなにラブラブだった夫婦がなぜ?」「よくある話、夫の不倫。それを知った私は主人が別の男に見えてしまい愛せなくなった」

と話した。一番若い子が泣いていた。

「大丈夫だよ。意外とすっきりしている。自分でもびっくりしているの。何故かいろんな面で楽だし、不思議、洗濯も食事の片づけも少ないし好きな時間に好きな事が出来ることが嬉しい」

さぁ、一週間頑張ろう。アッという間に引っ越しの前日。片づけも済み、明日を待つばかりだ。出ていく前に最後の手紙を書こう。

「宗輔さんへ。明日、家を出ます。今までありがとうございました。息子達も幸せな結婚をして、子供にも恵まれ本当に良かった。あなたとの結婚生活も二十七年、出会って三十一年になります。おかげで幸せでした。

これからは別々の道を歩みますが健康で自分を大切に生きて下さい。彼女と新しい人生を歩んで下さいね。私も自分の人生を歩んでいきます。私も新しい恋があるかもしれません。少しワクワクしています。心配しないで下さい。今まで、ありがとうございました。幸せでした。さようなら。ゆりより」

私は翌日、引っ越しをした。子供夫婦二組で三時頃にはほとんどの片づけが終わり、保育園へ孫を迎えに行って、夕方九人でお夕飯を食べてワイワイ、ガヤガヤと八時頃帰って行った。

ホッとため息、今日から一人暮らし。何だか寂しい気分、自分だけの為に生きる事がどんなんだろうと想像ができ無い。この二十七年、主人の為、子供の為に生活してきたので、よくわからない。

本当に明日から一人の生活が始まる。新しいベッドでゆっくりと眠りについた。

朝、八時に目が覚める。疲れていたのかぐっすりと眠れた。爽快な気分だ。

「う~ん、すごくいい天気だ。新しいお布団を干そう」

ほとんど片づけを済ませたので、探検しながら近くのスーパーへ買い物に行こう。徒歩五分で商店街があった。八百屋、果物屋、惣菜屋、雑貨屋と色々揃っていて便利だ。病院も近い、銀行も近いし住みやすそうだ。

一時間程で戻ってきて、買い物を片づけても、まだ四時だ。洗濯物を取り入れて、テレビを見ながら、たたんだ洗濯物の少ない事。