未来を予測する

明治34年(1901年)1月初めの『報知新聞』の、100年後の2001年には未来はどうなっているかを予想した記事を、数十年前に読んだことがある。

23項目が列挙されていた。現時点で予想が的中しているもの、一部的中しているもの、外れているもの、内容はさまざまであるが、未来を予測することは、創造能力を高める効果がある。

無線電信および電話→無線電話で東京からロンドンやニューヨークと自由に話せるようになる。

遠距離の写真→ヨーロッパで戦争が起こった時には、東京の新聞記者は編集局にいながらにしてカラー写真を電送できる。

7日間世界一周→80日かかった世界一周も、7日もあれば十分である。

空中軍艦、空中砲台→軍艦は空を飛び、空中に砲台の設置可能。→人工衛星が飛び回り、大陸を弾丸が飛んでいる。

暑さ寒さ知らず→暑さ寒さを調節する機械・器具が発明される。

植物と電気→電気で野菜を成長させられる。

人声10里に達す→伝声機が改良される。→インターネットでできる。

写真電話→電話は相手の顔が見られる。→インターネットでできる。

買い物が便利に→写真電話を使えば、遠距離の品物を選んで購入できるようになる。→電話もOK。インターネットの活用大。

電気の世界→薪も石炭も枯渇し、電気が燃料となる。

鉄道の速力→列車は非常に進化し、暖房冷房装置が完備するなど、あらゆる便利が実現する。→新幹線。近い将来はリニアカー。

市街鉄道や馬車鉄道や鋼索鉄道は老人の昔話にだけ残り、電気車や圧搾空気車は大改良され、車輪はゴム製となる。文明国の都会では街路上ではなく、空中および地中を走るようになる。→飛行機、ヘリコプター、ドローン、電気自動車、地下鉄

鉄道の連絡→航海が便利になる上、鉄道は五大陸を貫通し自由に行き来できる。→運河、海底トンネル

人の身幹→運動術や外科手術により、人の身長は六尺(180㎝)以上に達する。→外科手術などしなくても180㎝以上の人も多くなっている。

自動車の世→馬車は廃止になり、自動車が安くなる。軍用も馬に代わって自転車がとってかわる。その結果、馬は奇特な人間がわずかに飼育するだけのものになる。