小説 『あら、50歳独身いいかも!』 【第3回】 武 きき 帰ろうとすると「ダメだ。もう僕の物だ」――キスで唇をふさがれ終電にも間に合わずそのまま… 【前回の記事を読む】10歳年下の彼から突然の告白。戸惑いつつも相手を試すように口にした「私を○○○みる?」その言葉とは…はぁ~とため息が出る。久しぶりに男の匂い。ゆっくりベッドを出て、シャワーへ。「涼真君、私帰るね。終電に間に合うから」「ダメだ! 帰らないで。泊まって!」「何言っているの! 着替えも無いし。帰る……」ベッドに引っ張られ涼真君の腕の中。「ダメ。明日休みだから買い物行って、映画も見よ…
小説 『テラスの旅路Ⅰ』 【第14回】 響乃 みやこ 「…もしお前が死んだら、どうすんだよ」「その時は呪っていいよ」「呪うって…」ログは呆れ顔で私を見る。そして二人はともに… 【前回記事を読む】「お前は、人殺しと仲良くできるか?」そう言って一瞬私を睨みつけ、すぐに話題を切り替えた。…言いたいことがすぐに分かった。「なんだよ」「傷、手当てする」「はぁ?」「いいから来て」「なんだよ、いったい」「これはただのわがまま。いいから来て」ログをそのまま公園へ引っ張っていき、持ってきていた包帯や絆創膏を取り出した。「別にこれくらい一人でできるんだけど……」「いいの。あーしがやるの」…