さて、戦略とは勝つために何をするかを定義することである。
戦略を構築するときに、どんな準備をしたら良いか? について説明を進めたい。SWOT分析が有名である。
SWOT分析は、目標を達成するために、
外部環境(業界の動向や競合の特徴や戦略)を機会(O:Opportunity)と脅威(T:Threat)
という2つのカテゴリーで、また自分たちの組織の特徴を軸とした内部要因を
強み(S:Strength)と弱み(W:Weakness)
の2つのカテゴリーに分けて整理し、自分たちの組織の置かれている環境を踏まえた、リソースの最適活用を考えるための戦略策定方法の1つである。
強みを活かし、勝てる機会を徹底活用するのがセオリーである。弱みというととてもネガティブな印象を与えるが、内部要因であるため、適切な対応を行うことで、弱みを弱みでなくすこともできる。
重要なことは、客観的な情報に基づき、論理的に整理を行うということである。情報管理は、ここをしっかりやるためにあると言っても過言ではないだろう。
膨大な情報をどのように整理して、SWOTを作るかがとても重要なのであるが、状況をよく知らないメンバーだけでブレインストーミングを始めたり、見よう見まねでやってしまうケースがある。
テクニカルスキルの項でも触れたが、スキルの誤用は意思決定に対してネガティブに働く可能性がある。理解が不足しているメンバーに手法を押し付けてはいけない。
例えば、ブレインストーミングのようなものは他人の意見にケチをつけ難いシチュエーションを生む。しかも状況を客観的に評価できない人間が何人でSWOT分析をしても、時間を無駄にするだけである。
また、組織のメンバーだけで話し合っていると、ベンチマークという観点が抜けるので、過大評価や過小評価してしまうことが少なくない。