〝昨日は楽しかったよ、これからも宜しくな〟

禅はガッカリした。

「なんなんだ……」

もちろん、賢一からのメールは嬉しかった。しかし今は、シェリールからのメールを待っていた。禅は気を紛らわすために、テレビをつけた。特に何かを見ている訳でもなく、ただチャンネルを変えていた。

「つまらないな……」

そう呟いたが、実際、何をやっていても見る気はなかった。

どの位の時間が過ぎたのだろう? 外は薄暗くなっていた。そして、待ちに待っていたメールが来た。

〝本当ですか! 嬉しいです。明日出勤ですけど……お仕事お忙しいでしょうから、無理しなくても大丈夫ですよ〟

そのメールが、負けず嫌いの禅の気持ちに火を点けた。

〝大丈夫ですよ! 君の為なら、どんなに忙しくても会いに行きます!〟

〝そんな事言って頂いて嬉しいです〟

〝何時出勤ですか?〟

〝二十時です〟

〝じゃあ、十八時くらいに待ち合わせしましょう〟

〝宜しくお願いします〟

〝レストランでも予約しておきます!〟

〝明日、お会い出来るのを楽しみにしています〟

〝僕もです!〟

禅は、メールをし終えると、思わず叫んだ。

「やったー!」