第9話 一億総特攻秘密兵器
「最後の1枚です」
TENCHIの口から出された紙を眺めながら
「ところで、TENCHIさんよ、お前の知っていることも教えてくれよ」
シマはくわえ煙草を吹かしぶっきらぼうに云った。
「太平洋戦争のことですか、私も守秘義務がありますからね。教えられる範囲でいいですか? 真珠湾攻撃、マレー沖海戦、インパール作戦、硫黄島の戦いどれがいいですか」
「なんで、そんなことを知っている…」
シマは目を見開き、煙草の灰を机に落とす。
「あ、危ないってば!」
TENCHIが叫んだ。
「ちょっと涼子は席を外してくれないか、隣の部屋で休憩していてくれ」
涼子が出て行くと、シマは続けた。
「何でも知っているようだが、ミッドウェイ海戦でいい」
「赤城、加賀、蒼龍、飛龍の4空母撃沈、大日本帝国海軍はこれにより大打撃を受けました」
TENCHIは語った。
「撃沈された空母の名前も合ってる。ミッドウェイ海戦は日本帝国海軍でも秘中の秘…」