それらの欠点は、本人が自覚し、本人が直していく「本人の課題」ではないでしょうか。それが直せなくて孤立したり、嫌な思いをしたりするのは自分です。ただし、理由があればいじめが許されるなどという理屈は、間違っています。
「いじめられている側にも原因がある」という理屈は、いじめられている子も苦しめています。多くのいじめられている子は、そのことを「恥ずかしいこと」だと思っています。それでも解決したくて勇気を出して教師に相談したのに、「お前にも原因がある」なんて言われたら、その子は教師……というより大人を信じられなくなってしまいます。
せめて教師はいじめられていることを打ち明けてくれた子に対して「本当に苦しかったね。よく耐えてきた。がんばった」「絶対に自分を責めちゃだめだよ。絶対に一緒に乗り越えよう」と伝えるべきではないでしょうか。その前提で、冷静に事実を確認し、いじめられている子が直すべきところや、強くなる必要があれば、はっきり伝え、一緒に悩み動くことも必要です。