不足しがちなマグネシウム

カルシウムやリンとともに、骨や歯の形成に欠かせないマグネシウム。体の各種酵素の働きを助けてエネルギーを作ったり、神経や筋肉の働きを正常に保ったり、血圧や体温の調節にもかかわっているミネラルです。

マグネシウムは、カルシウムが筋肉細胞や神経細胞に入ってくる量を調節していますが、マグネシウムが不足すると、筋肉が緊張してけいれんを起こしたり、足がつったり、神経が興奮してイライラするほか、筋肉のかたまりともいえる心臓の働きにも影響をおよぼし、不整脈や心筋梗塞などの虚血性心疾患のリスクが高まるといわれています。

アルコールをよく飲む人、ストレスが多い人は、マグネシウム不足になりやすいので注意しましょう。

脳と体の健康を守るリン

脳や神経、筋肉、肝臓など、さまざまな組織に含まれているリンは、カルシウムと結合して骨を形成したり、糖質の代謝を助けるなど、健康づくりに不可欠なミネラルの一つです。

玄米には、八種類のリン脂質が存在することがわかっています。そのなかの一つであるホスファチジルコリンは、脳の神経細胞などの細胞膜に含まれるリン脂質のうち、三〇〜五〇パーセントを占める重要な成分で、レシチンとも呼ばれています。

また、ホスファチジルコリンは、記憶力を高める脳の神経伝達物質として有名なアセチルコリンの原料です。脂肪の分解を促進して、脂肪肝や動脈硬化を防ぐ効果があるともいわれています。

玄米を食べて、若々しい脳と体を保ちましょう。