②オートリキシャは曲乗り

料金は距離によって違うが10~30ルピー。東南アジアにも多いが、バイクのエンジンを積んだ三輪車で、運転手を除き乗客は定員2名。小さくて小回りがきくから渋滞しているときには、車の間をすり抜けるようにして走る。これがさらに交通渋滞や事故を起こす原因となるため、大都会の中心部では乗り入れ禁止にしているところも多い。やむなく何度か乗ったことがあるが、エンジン音はうるさいし、急ハンドルを切るので今にも横転しそうで怖い。実際横転したオートリキシャを何度も見ている。乗客の定員は2名だが、多いときには4人も5人も乗せて走る。後ろの席に座っている2人の膝の上に3人目が座り、他の2人は運転手の横にある棒に掴まって立ち、体は外に出したまま走るのだ。

③乗合タクシーでギネスに挑戦?タクシーはだいたい初乗り50ルピー程度だが、距離が長くなると100~200ルピーになってしまうので、月収1万ルピー程度の中流家庭にしても高額である。このためタクシーに乗っている客は大人数が多い。事務所のスタッフでも3~4人乗合でタクシーを利用している。タクシーの定員は運転手を含めて5人の普通車だが、最高で9人乗っているのを見たことがある。後部席に3人が座り2人が膝の上に半立ち状態で乗り込む。前席に2人座りその膝に1人が座っていた。乗客8人と運転手を入れて9人。窓越しに車の中を見ると運転手は痩せていたが、乗客は男女全て太め。当然反対側の窓は見えず、中は人間だらけ。TVで放映されるギネスに挑戦の、乗用車に何人乗れるかの競争のようだ。

インドの公共交通機関を利用するのは、タクシーと電車に限ったほうが良い。

人力車とオートリキシャ。通常は定員を守っている(提供:梅葉氏)