「心を古き泉の底にしずめて
よろこびの日にこそ おのが額にイラクサを捲け!
冷淡な者らの間では心の高揚を、怒れる者らの間では
やさしさを知れ!
すべての人々が打つ者を君は打たず
そうして君の両手は 未来の仕事のためにあけておけ。
そして埃まみれの道ばたの石に 刻まれている文字を
君が見つけるが 無数の人々がその上を踏んでゆきながら
それが聖なるルーネ文字であることが もうだれにも
わからない—(生まれてくる子に)」
「しかしだれに、これをだれに、ぼくは話しているのか?
君がほんとに
この世の存在になると この現世のパンを食べるようになると
だれがぼくらに保証してくれるのだ? ああ、ぼくらのこの星は
危険にみちている。けれどもぼくらは知っている、
ぼくらの存在と ぼくらの非在をつらぬいて
認識しあえないあるものがへめぐっていることを。
ぼくらはそれを愛と呼ぶ。ぼくらは君のために愛を祈る(生まれてくる子に)」
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