膠原病リウマチ痛風センターの所長が、患者とその家族のために綴った「センター便り」をまとめた、心あたたまるエッセイを連載でお届けします。

2014年8月1日 待合室にて

梅雨明けとともに猛暑がやってきました。太陽から地球に届けられる熱量は常に一定のはずなのに、どうして夏の太陽はこんなに眩しくて熱いのかと思ってしまいます。

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「地球の公転面に対して地軸が23・4度傾いているから季節が生まれる」ことは頭では分かっていても、どうも実感が湧きません。今の時期は「お暑いですね」が季節感のある挨拶ですが、幕末に活躍した大村益次郎は、「夏は暑いのが当たり前です」と取り合わなかったとか。

確かに必死に暑さを我慢しているところに「暑いですね」と言われるとムッとします。この気持ち、とてもよく分かります。我々凡人には「心頭滅却すれば夏また涼し」という境地に至るのは無理かもしれません。

ひとつお知らせです。膠原病リウマチ痛風センター入り口の内扉の前(風除室と言います)にエアコンをつけました。診療は原則的に朝9時から始まりますが、採血検査などは朝8時から始まります。

それで朝早くから来院される患者さんも多いのですが、待合室の掃除や診察室の準備などで患者さんをお迎えできる状態にはなっていませんので、入り口のシャッターは8時ちょうどに開けます。

朝早くからお待ちいただいている患者さんは、8時にならないとシャッターが開かないことをご承知で来られているとは思いますが、暑い夏や寒い冬には辛い思いをさせているなあ、といつも心苦しく思っておりました。