私たちの人生のあらゆることに感情がからみついてきます。いったん感情にまとわりつかれたら、私たちは冷静になってものごとを考えることができなくなります。感情に支配された私たちの人生は台無しになってしまいます。
カーネギーが言うように、感情の処理の仕方を間違えると人生の全てを失うことになります。仕事や人生において、重要な意味を持つ感情のコントロール方法については、企業教育カリキュラムの必須項目として位置づけておく必要があるのではないでしょうか。
仕事の中で計算や文書作成などの事務的な作業の占める割合は大きいものです。必要な情報を抜き出し、応用する読み書き能力(リテラシー)はビジネスの中核をなしています。情報リテラシー、コンピュータリテラシーといわれるものです。これらの能力はIQに関係しています。
一方、誠意をもってお客様に接したり、苦しいときに我慢したり、情熱を傾けて仕事に当たる、目標に向かって邁進する、創造力を働かせる。これらはIQよりも感情が大きく関係しています。
どんなにIQが高くても、感情をコントロールする力が弱い、つまりEQが低ければ、ビジネスシーンで起こるさまざまな問題を円滑に解決することはできません。
人の行動の大半は感情が影響しているといっても過言ではないでしょう。EQを高めるために、自分の感情がどのようなメカニズムで作用するのかを知っておくべきです。