セットリストNo.2(第二章)
20 Friends – Jody Watley
「新二、ハカリ貸して。このまま出す訳にはいかないでしょ、量は合わせておかなくっちゃね。ここからは」
デジタル計量器でマリファナのブロックを500グラムに合わせた。
「はじいたヤツは俺が、貰っとくよ」
「うん、いいよ、残りは、自分で吸っても、サンプルで出してもいいもんね」
新二が言った。
「じゃあ、今から横浜までデリバリーしに行ってくるから、お金は明日でいいでしょ」
「うん、いいよ。今から行くんだ、気をつけてね」
「ちょっとさ、黒い袋と黒いガムテープ貸してよ」
「なんに使うの?」
「一応、カムフラージュしていくよ、用心のため」
「それは、GOODだね」
翔一は、500グラムに合わせたマリファナのブロックを、四角いまま、形を整えながら袋に入れてきちんと角に折り目を入れて、ガムテープをたるみなくピッチリとまきつけた。
「こんなもんですかね?」
黒くて、四角い単なる『箱』のようになったマリファナの塊を左手の上にのせて、新二に向かって言った。