第十一章 インフルエンザ
次の日の朝、ショウ君はさっそく連絡をくれた。
〈頭の中、一割仕事で残りの九割は美雪ちゃんのこと考えてるよ〉
私は有頂天になり舞い上がった。夜になるとまた電話をくれた。インドカレーの美味しいお店に、友人カップルの痴話喧嘩、そんなたわいもない話をして心が満たされていくのを感じた。
一人の寂しさを埋めてくれる優しさ。私はリビングのソファーにゆったりと腰掛け会話を楽しんだ。会話が弾み、夜も深くなると、ショウ君は電話口の向こうからうっとりとした声で私に言った。
「話してると、会いたくなっちゃうよ。今から美雪ちゃんのこと考えて、一人でしていいかな?」
そして彼は私にヴァギナの写真を送るよう要求した。私はまた自分が性の対象として見られていることに虚しさを覚えたが、好きな人に自分の身体を求められていることに喜びを感じないわけでもなかった。
照れながら、言われるがままにヴァギナの写真を撮って送った。風邪もほぼ完治した私は来週会わないかと自分からショウ君を誘ってみた。
彼はすごく喜んでくれた。しかし次の日からまた連絡の取れない日が続いて辟易した。