【前回の記事を読む】EUにも非正規雇用はあるが、日本ほど問題になっていない──なぜ日本だけが、使い捨てのような雇用をするのか。
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「先生、労働市場の二極化が進んだとおっしゃってたわ。正社員の採用枠が小さくなってしまったのね。バブル後の不況がそうせざるを得ない状態を作り出したということ……、圭、そうなの?」
「そうかもしれないけど、ぼくには釈然としないんだ。特に一九九五年の旧日経連の提言がダメ押しした。非正規雇用を生み出す道筋をつけたんだからね。
グローバル化に対応するためには、労働コストを下げる必要があると大義名分をかかげ、若者の非正規雇用を拡大したんだ。政府もそれをよしとしている。
その頃ぐらいから人材派遣会社が次々と生まれて、新卒採用で道を踏み外した若者や職にあぶれた者を、ニートやフリーターと揶揄しながら、非正規に落とし込んだ。将来を見据えることもできない、低劣な処遇に追いやっていく雇用だ。ここが問題なんだよ。
欧州にも日本と同じように派遣はある。だが日本と違うところは均等待遇なんだ」
「均等待遇というと? 日本の派遣社員の賃金は正社員の半分くらいよね」