【前回記事を読む】長年、銀行でキャリアを積んだ女性が選んだセカンドキャリアは「介護職」だった。研修を受けて驚き。イメージがガラリと変わり…

第一部 介護という職業

セカンドキャリア 介護のしごと

介護を仕事に選んだきっかけ、その動機を教えてほしいと彼女に伝えると一瞬驚いた表情をしたけれど「はい」と素直に答えてくれたのだ。

しばらくして、きれいな花柄の描かれた封筒を渡してくれた。彼女の承諾を得てそれを転載させてもらうことにした。

当初私はその手紙の中から介護職に入った部分を抜粋して書くつもりでいた。しかし何度かその手紙を読み返している内に、そのすべて書き出しから終わりまで書かなくてはいけない、一字一句省いてはならないと思った。というのは、彼女の育った環境、幼い頃に育まれ、培われたものが介護のセカンドキャリアに向かわせたと気付いたからだ。

 

北沢様

この度は大変励みになるお手紙をいただきまして心よりうれしく思っております。

すぐにご返信ができずお詫び申し上げます。体力、気持ちにも余裕のない日が続いております。研修の期間を経て、ホームで独り立ちしてから十五日間が過ぎました。

皆様から教えていただけることがありがたく、支えとなっています。

今回北沢様よりご質問をいただいた事で改めて自身でも深く考えてみることができました。介護のお仕事を選んだきっかけについてです。

私の幼少期からの経験が最終ここへたどり着いたのかとも思います。(介護のお仕事を自身の最後の職業と思っています)少々長くなってしまったら申し訳ありません。

私は世田谷区の若林という所で育ちました。利用駅の小田急線梅ヶ丘駅には光明学園(日本一古い特別支援学校だそうです)があり、生活で利用する世田谷線にも障害を持つ方の施設や老人ホームが多くありました。

日常に自然と手を差しのべるべき方々が多くいらっしゃいました。自身が小学生だった時の忘れられない思い出があります。