医者をチェックせよ!

溝口:だから、これからの患者には医者の能力の優劣によって医者(医療)を選んでほしいですね。もちろん、最新設備やスタッフの数が揃っている大きい病院の方にアドバンテージがあるのは否めません。しかし、一方では大きい大学病院や総合病院でも一流の医者からダメな医者まで存在するということを忘れてはいけません。これは医者にかかる上での大事なことです。

中村:お医者さん選びが大きなポイントとなるんですね。

溝口:そうです。まずは、「紹介状」が患者のその後を大きく左右するということからお話しします。普通、何かあった時は近所の医者へ行くと思いますが、そこで長らく診てもらっていて、患部が悪化したとします。

すると多くの場合、町の開業医ではどうにもならないので大きい病院へ紹介状を出します。その後、どの病院に当たり、どの医者に当たるかは、紹介状を出された時のタイミングによって決まります。これはもう、運としか言いようがありません。

一流の名医に診てもらえるかもらえないかは、時の運。ほとんどの患者は自らの意思で医者を指名することも、病院を指定することもできません。

たとえ自分で選べたとしても、実際はどの病院、どの医者がいいのか悪いのかまでは、一般の患者では判断がつきません。偶然にも一流の医者に当たった患者は、生存率も成功率も完治率も高アベレージになるでしょう。

日本では国民皆保険という制度であるため、一流の医者であろうがダメな医者であろうが、治療費は同額です。