「君も無理はしないようにね」

「ありがとう。そうするわ」

子供たちは、その会話を耳にしていた。オープンキッチンの前に置かれた丸いテーブルを囲み、妻が作ってくれた美味しそうな朝食をいただきながら。この丸いテーブルは自由が丘にある家具屋さんで妻が気に入って即買いしたもの。家族4人でいつの頃からか、座る位置が決まっていた。

子供たちは、チラッと僕の顔を見て、朝ごはんを食べながら、僕に声をかけてくれた。

「パパ、疲れているの? 大丈夫?」

「心配してくれて、ありがとう。パパは大丈夫だよ。元気、元気!」

「じゃあ、良かった。パパもママも元気で良かった」

子供たちとのこのやり取りで、ほんの少しカラダのだるさがなくなったように感じた。

「ママが作ってくれた朝ごはんは美味しそうだね!」と、僕は子供たちに声をかけた。

「うん、いつもママが作ってくれるごはんは美味しいよ」と、子供たちは口を揃えて答えてくれた。

「学校も、幼稚園も気をつけて行ってらっしゃい。そして楽しんできてね。今日は、パパのほうが早く行ってくるね」

「えっ、そうなの? パパ、行ってらっしゃい」

イ・ッ・テ・キ・マ・ス

僕は、いつも仕事に行く時間よりも、早く家を出た。午前中に、年1回の定期的な健康診断と、半日人間ドックがあったからだ。家族みんなと一緒に、朝ごはんを食べることができなかった。なぜなら昨晩も仕事が遅くなり、気がついたら20時をとうに回っていたので、夕食を摂ることができなかった。

 

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