「えっ?」

「ここまでだ。……さぁ服を着て」

「なぜ?」

「君を抱けないよ」

「どうして?」

「ふるえてる」

「抱いてくれれば、きっとおさまるわ」

「どうかな?」

「処女が面倒くさいの?」

「ちがうよ」

「じゃぁ、なぜ? なぜ抱いてくれないの?」

「妹とセックスする奴なんてあるか。いい子だから、服を着て!」

「嫌よ! 私、決心したんだもの。貴方に最初に抱かれたいの!」

「前にも言ったけど、僕は女には不自由してない。だが、バージンを奪って捨てるほど、悪い男じゃないよ。僕は結婚はしない。君はいつか結婚する。今はする気がないと言っているが、いい男が見つかったら、すぐ結婚しろ。……君には幸せになって欲しい。だから、それまで、バージンは大事にとっておきなさい」

私は力をなくし、そばのベッドに裸のまま腰かけた。

「私……綺麗?」

「あぁ、僕は色んな国へも行ったが、君ほど美しい女性に会った事はないよ」

「私……四日後には三十になるわ。十年後には四十になって、どんどん歳をとって、ずっと綺麗ではいられないわ。……今、綺麗なら、今、本当に綺麗なら」

 

▶GLO限定・特別企画。 21時から3時間だけ開く「夜の書斎」──。
大人の女性のための、激しく濃厚な恋愛作品を毎晩こっそり更新します。
10月9日(金)から公開スタート! 特集ページはこちらから

▶この話の続きを読む
「私を描いて!」——裸のまま、叫ぶように懇願した。結婚をしないと決めている彼に、私の美しさを覚えておいてほしくて…

👉『愛』連載記事一覧はこちら

 

ゴールドライフオンライン(GLO)は、表現者を応援するウェブメディアです。
生身の人間が紡ぐリアルな言葉だからこそ、読者の心を揺さぶる力があると確信しています。
あなたも、"表現者"になってみませんか?
ゴールドライフオンライン(GLO)編集部:glo_henshu@gentosha.co.jp