【前回の記事を読む】家電はなぜ誤動作するのか──原因となる「ノイズ」について、家電設計エンジニアが解説。例えばテレビ画面の乱れの原因は…
身近な家電withノイズのリアル
第1話 ノイズはどこから来るのか
【静電気の頂点『雷』】
静電気現象の頂点と言えるのが『雷』です。何しろ、雲の上の出来事ですし、下敷きとセーターをこすり合わせる様子が見えないので余計怖い(不思議な)現象ですね。
ウィキペディアには「雷」の現象:雷雲の発生と放電について書かれています。
要約すると、
上昇気流により発生した水蒸気には多くのOH-とH+を含まれており、これらのイオンを持った氷が接触を繰り返しながら気温の低い上空にはプラスに帯電した氷、低空ではマイナスに帯電した水蒸気として雷雲が形成されます(水蒸気が多い雲は逆の帯電)。
そして、上層と下層の電位差が拡大して、空気の絶縁限界値を超えると電子が放出されます(絶縁破壊される)。
また、雲下層のマイナス電荷が蓄積されると、地表にはプラス電荷が静電誘導により誘起されます。ここでも一定の電位差を超えると絶縁破壊が起きます。
雲の中で絶縁破壊が起きる現象を「雲放電」、対地表で起きる現象を「落雷」と呼びます。
図1 雷の発生
【静電気イミュニティ】
さて、静電気とノイズはどういう関係なのか。
静電気放電が起きると、放電経路に瞬時電流が流れます。
この電位の急激な変化はノイズの原因となります。
静電気によるイミュニティと雷によるイミュニティは発生源(ノイズの侵入経路)とエネルギーが異なるため、その検証や対策の考え方は別々の取り扱いをします。
いずれにしても、電荷の蓄積により空気の絶縁破壊が起き、電流が急激に流れる変化により「ノイズ」となり電子回路に影響を及ぼすことになります。