「個人の関心」頼みのAI推進は、すぐに頭打ちになる
ここで、少し自己紹介をさせてください。私はこれまで、法人向けのAIやデジタルマーケティングに関してのeラーニングサービスを展開するDMarketing Academy株式会社の代表取締役として各社の人材育成支援や、約20社のグループ会社からなる株式会社CARTA HOLDINGSにてAI活用の推進を行ってまいりました。
現在は、AI推進担当者や各社の役員で構成されるAI知見共有を目的としたコミュニティである「ADC(AI Digital Community)」の代表理事を務めつつ、組織のAI活用状況の可視化やナレッジ共有を行うプロダクト提供やAI推進の伴走支援を行う「AI Portalize株式会社」の代表取締役をしています。
今まで、さまざまな側面から、顧客や自社の「AI活用支援」を行っている中で、この「停滞」をたびたび目にしてきました。この「停滞」を乗り越え、AI活用を加速していくことが、市場が大きく変わってきている今だからこそ、各企業にとって非常に重要であり、十分解決可能な課題であると考えています。
期待されたAI活用が、組織の中でなぜ足踏みをしてしまうのか。 過去に見てきた中で多い要因として見えてきたのは、多くの組織のアプローチが「導入・啓蒙」というフェーズで止まってしまっていることにあります。
現在、多くの企業では、生成AIの活用率向上を目指してさまざまな取り組みが行われています。スポットでの研修や利用促進のアナウンスなどを通じて、それぞれ試行錯誤を重ねている状況です。
これらの取り組みも、導入初期においては非常に重要な取り組みだと思います。ただ、そういった施策だけでは、初速は出るもののすぐに利用率が伸び悩み、そこから先に進めていないケースを多々見てきました。
明確なロードマップがないままでは、個人の関心に依存した、「限定的な利用の域を出ない状態」になってしまいます。もちろん、生成AIのような汎用的なツールにおいて、最初は「まず触ってもらう」期間が必要なのは事実ですし、これも重要なフェーズだと思います。
ChatGPTが初めて国内で展開されてからすでにそれなりの期間が経っている上での現状を考えても、意図的に推進し、この「導入」というフェーズから脱却しなければ、組織全体の活用レベル底上げに長い期間を要するのではないでしょうか。
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