配属された二階の作業場には、六ヶ月先輩の桐谷俊平さんがいた。ふと桐谷先輩に面接の話をした。想像していた年配の経営者とはまるで違う若々しい印象の男性で、「この人が面接官……?」と内心戸惑ったこと。

「あれが社長だよ」と言われたときの衝撃は今でも忘れない。

「え? あの若い人が?」

てっきり社長というのはもっと貫禄のある年配者だと思い込んでいた自分が恥ずかしくなると同時に、なんだか狐につままれたような不思議な気持ちが湧いてきた。

入社時には「まずは三ヶ月の試用期間です。保証人の書類を出してもらいます」と告げられていたが、二週間経っても一ヶ月経っても、特に何の通知もない。

不安になって事務の瀧川さんに聞いてみた。

「この試用期間って、どれくらいなんですか? あれ、書類はどうなってるんですか?」

「ん? ああ、君はもう、うちに入ってるよ」

 

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