第3章 ヒューマンエラー防止対策
2、ダメージを防ぐカベの設置
次に組織における活動を例に、要素別に設置するカベのポイントを述べます。
2-4 L-L(関係する人)
人との関係を良くしてストレスのない環境にするための手段として、コミュニケーションが重要な役目をします。それは、プライベートな関わりだけではありません。公的な関係においても同様です。
組織におけるコミュニケーションで、必要な情報を正しく伝えるためには、どうすれば良いのでしょか。先ず行うべきことは、情報を交換する相手と自分の双方について、必要な情報の何がわかっていないのかを明らかにすることです。
必要な情報がないまま活動を続けても上手くゆくはずはありません。活動を円滑に進めるための手段がコミュニケーションだと認識すべきです。
具体的な手段として、必要なコミュニケーションが定期的なものであるのなら、次の①から⑤の内容を含む情報交換の仕組みを作ることです。
① やり取りする情報の種類
② 実施する時期
③ 情報交換の相手
④ 交換の手段
⑤ 相手側の担当者(当方の担当者)
組織におけるコミュニケーションを単なる情報の伝達だと認識するのではなく、組織における活動の潤滑油だと考え、活動が滞っている状況を発見したら、コミュニケーションがうまく機能しているか否かを確認すべきです。