第三章 アメリカ留学、迷いの中で見つけた答え
期待と不安を胸に、初めてのアメリカへ
2005年、YouTubeが生まれ、人々が新しい世界とつながり始めた年。世界が少しずつワクワクする未来に向かって動き出していました。
そんな中、高校を卒業したばかりの私は、人生で初めて一人で海外へ旅立ちました。
映画に関わる仕事がしたいという漠然とした夢を抱えての渡米でしたが、その道筋はまったく明確ではありませんでした。それでも、アメリカに行けば何かが変わるという期待だけを胸に小さな一歩を踏み出し、飛行機に乗った私でした。
10時間に及ぶ長旅を終え、サンフランシスコ国際空港に降り立った瞬間、耳に飛び込んできたのは、まるで聞き取れないほどの早口の英語ばかり。周囲の人々が軽やかに交わす会話や、流れるアナウンスのすべてが、まるで異星人の会話を聞いているような感覚でした。
これまで必死に勉強してきた英語が、まるで通用しない――その現実に、小さなショックを受けたのを覚えています。
アメリカに到着した興奮も確かにありましたが、それ以上に、「これから本当に一人でやっていけるのだろうか?」という不安が心に広がっていきました。
そんな中、きょろきょろと周囲を見回しながら荷物を引いて歩いていると、ホームステイ先のホストファミリーが笑顔で迎えに来てくれていました。
その温かさに、緊張していた心が少しほぐれたのを今でも覚えています。ホストファミリーはフィリピン人の家庭でした。
お父さんがTシャツにジーパン、ヘルメット姿で工事関係の仕事をしている、まさに映画で見るような典型的なアメリカの労働者家庭でした。
いつも親しみやすい笑顔で話しかけてくれましたが、その英語をすべて理解できず、私はただ笑顔で返すしかありませんでした。
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