それから一ヶ月後。ユウキが待ちに待った季節、かつて「秋」と呼ばれていた夏と冬の間の数日間がやってきて、彼は例年のように一週間学校を休んで地上に旅行に出た。

向かう先はかつて住んでいた涼月市の実家だ。今や通年地上に住む人間は誰もいないため、年に二回帰ってきてすぐに一人で行う大掃除が恒例行事になっていた。

滞在する「春」と「秋」のそれぞれ一週間はあっという間に過ぎてしまう。

冷暖房も必要ない快適な気温で、日差しもこの時期だけは柔らかい表情を見せるので埃だらけの家の掃除を終えると窓際で軽食を取り、そのまましばらく寝転んで昼寝をするのがいつもの流れになっていた。

滞在一日目は大抵そんな調子で過ごし、二日目から街に繰り出して散策やちょっとした買い出しを行う。

ユウキ以外で涼月市の元住民で帰省している者はわずか九人。

そのうち三人家族と四人家族の二組を除くと、単身で帰ってきているのは、ユウキを含めてたった三人となる。

 

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