これらの武器が最も生かされる舞台はどこか。

熟考に熟考、検討に検討を重ねた結果、私に1つの結論が舞い降りた。

芸能界。芸能界だ。

顔の良さは大きな商品価値だ。そして、この悪どい性格は相手を突き落とす、自分が成り上がる上でこの上なく好都合なものはないだろう。

芸能界という他業界では類を見ないほど、新陳代謝が活発だ。入れ替わり立ち替わりでタレントが出ては消えていく。それは水泡のようでもあるが、そこに儚いと思う侘び寂びの気持ちはない。あるのはもっと下衆な哀れみだけだ。

アンバランスとアンバランス、マイナスの数とマイナスの数、それらがかけ合わさってプラスになる舞台など、芸能界だけだ。そしてそんな稀有な舞台に飛び込まないで、何になる。そこで私は一花咲かせてやりたい。絶対に。

育つための栄養素を得る手段は問わない。唾だろうが痰だろうが何でもかんでも這いつくばって水分を確保するもよし、葉を無駄に茂らせて他の植物の光合成を阻むもよしなのだ。

成功してしまえばこちらの物だ。もし過去の事実でこちらに楯突こうにも、成功者の前には無力なのだ。弱い犬がギャンギャン無駄吠えしているだけに世間では映るだろう。滑稽、滑稽。

そうと決まれば話は早い。少しでも早く芸能界という戦場へ参戦できるよう手を尽くす。そして、戦場に立ったら、戦果を上官というプロデューサーや編集者、そして世間一般にアピールしてやる。

戦果を上げるためには手段は厭わない。

少しでも自分の地位が上昇するのならば、苦楽を共にした友であっても手をかける。何なら嬉々としてそいつの首切り落として、それ引っ下げて堂々アピールしてやるわ。

そんで、そいつのしゃれこうべに酒注いで一気に飲み干した後、『こんな奴を信じたこと、あの世で後悔せい』って感嘆符が3つくらい付く声量で言ってやるわ。

それぐらいの悪党になってやる覚悟が今の私にはある。

次回更新は8月6日(木)、16時の予定です。

 

👉『who am I』連載記事一覧はこちら

【イチオシ記事】熱いキスをすると彼女の頬が染まり、どきどきしているのが伝わってきた。僕は激しく、優しく彼女を抱いて…

【注目記事】気が付くと既婚者の女性と2人きりで飲んでいた。記憶はないが、そのままホテルに行ったらしく…

 

ゴールドライフオンラインは、表現者を応援するウェブメディアです。
生身の人間が紡ぐリアルな言葉だからこそ、読者の心を揺さぶる力があると確信しています。
あなたも、"表現者"になってみませんか?
ゴールドライフオンライン編集部:glo_henshu@gentosha.co.jp