「ど、どうしようもなかったの……俊雄さんと悠希さんの関係を知って、傷付いて……慰めが欲しくて……。それについては悪かったと思ってる。だけど、最初に裏切ったのは俊雄さんでしょ?」

『後も先もないよ。亜紀は僕を裏切った。それが全てだよ』

「……そう、だね。それは否定しない。……もしかして、それを聞いて、悠希さんを抱いたの? 当てつけに」

『……こんな話、電話でするもんじゃない。ちゃんと会って話そう。明日、夜に亜紀の家に行くよ』

そこで電話が切れた。

俊雄さんの言う事は間違っていない。だけど、また裏切るのは違うと思った。悠希さんは俊雄さんを自分のものにするためには、手段なんて選ばない人なんだと認識した。

そして、南君。私との事を悠希さんに言ったのは彼? 私に相手にされない腹いせ?

確かに南君は俊雄さんよりもカッコ良いかもしれないけど、私はやっぱり俊雄さんが好きだ。それは二年間培ってきたもので、そう簡単に崩れるものではない。でも、裏切ってしまったのも事実。それで俊雄さんが怒るのも当然だ。そうだとしても、また裏切られるとは思ってもみなかった。

明日、ちゃんと話し合って、謝って、気持ちを伝えたい。元の幸せな関係に戻れるように。

翌日、お店に出勤すると、朝一で南君が顔を出した。

「おはよ、亜紀ちゃん。今日も可愛いね!」

営業スマイルをしなきゃと思いながらも、それはできず思い切り睨んでしまう。

「怖いよ、亜紀ちゃん。どうかした?」

何事もないかのように南君が言う。

「……ねぇ、私との事、私の彼のお見合い相手に話した?」

 

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信じていた同僚が急に「亜紀だけ幸せにさせない」と豹変……その裏には“不倫しているがゆえの嫉妬”が隠されていた

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