「おかしいとかそういう事じゃなくて、真由は飲み過ぎだって言いたいの」
さり気なく、話の論点をすり替える。これ以上変な話で盛り上がろうとする真由を止めるためだ。
「……私、ちょっとトイレ」
真由が席を立ち、足元がおぼつかないまま化粧室へと向かう。
今の内にタクシーを呼んだ方が良いかな。
そう思ってスマホでタクシー会社を探していると、ポンッと肩を叩かれた。
「真由、もう戻って……あ、長澤さん!?」
驚いて心臓がバクバクする。
「こんばんは、亜紀ちゃん」
そう言って、隣の席に座る長澤さん。
「ど、どうしてここにいるんですか?」
「ん? 真由にこのくらいの時間に来るように言われてね。あはは、アッシー扱いかな」
「真由なら今、化粧室に行っています。かなり酔っていますから、家まで送ってあげて下さい」
「亜紀ちゃんも酔ってるよね? 頬が赤くてセクシーだよ。前々からさ、俺……亜紀ちゃんの事――」
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