まえがき

電気の世界は目に見えません。敏感な方はチクチクするかもしれません(感電ですね)。

見えない世界は得体が知れないものです。

多くの人は、正体がわからないモノには生理的に近づこうとはしません。

でも、正体がわからないからこそ、「面白いモノ」と深掘りしようとする人もいるものです。

人と人、あるいは自分と自分以外の人に対しても同じ事が言えるかも知れません。

僕は、子供の頃から概して勉強というものが好きではありませんでした。

そんな僕がひょんな事から(どちらかというと周りに流されるままに)入っていった世界では、目に見えない電気が引き起こす様々な現象と同時に、得体の知れない人々が引き起こす様々な現象が相まって、今になって思い起こすと、学生時代から会社員を卒業するまでの日々は、当時は必死でしたが、それはそれは面白い出来事が盛りだくさんの、長い汗と涙の日々だったと思います。

本書は、僕が2010年から2026年にかけて執筆したコラムを再編集したもので電気の世界を「ノイズ」といった、これはまた電気の中でも超得体の知れない現象を入り口として、その基礎を電気磁気学をもとに僕なりに解釈したことを皆さんに伝えようとするものです。

第1部の「身近な家電withノイズのリアル」では、ノイズ源となる身の回りに起きる自然現象と家電の関わり、第2部の「身近な家電withノイズのストーリー」では、ノイズを電気磁気学的観点でできるだけわかりやすく考察する構成にしています。

ノイズを中心に僕の周りで引き起こされた、人間模様を通じて、学問の世界で日々格闘している方、これから社会へ旅立つ方、すでに社会人となりいろいろな悩みを抱えている方の応援になればと心より思っています。

ノイズの基礎理論とその実際とともに、僕の経験談が本書を手に取っていただいた皆さんの後押しになればとても幸せです。