幼稚園~小学生低学年の頃、私の運動神経が悪いせいか、その頃の年頃なら当たり前なのかわからないが、私はしょっちゅう転んで、膝小僧に生傷が絶えなかった。転ぶ度に悔しかったのを覚えている。

幼稚園のクラスにはとても可愛らしくて、みんなから人気がある女の子がいて、羨ましかった。他にも、すごく絵がうまい女の子がいた。その子が鉛筆を取ると、魔法のように上手な動物などの絵が次々と生まれてくる。いつも興奮して見入っていた。

それに比べ、私は目立たない、普通の女の子だった。小さいながらに、私ってくだらない取り柄もない子だなと思っていたのを覚えている。

ある時外でゴムプールを出してみんなで水浴びをすることになった。みんな服を脱いでパンツ一枚になって水浴びをしていたが、クラスで私ひとり、どうしても洋服を脱ぐのが恥ずかしくて嫌で、誰もいない暗い教室の隅っこで半泣きで小さくなっていたことを覚えている。

そして私は、新田家で唯一、生まれつきのそばかすがあった。家族には誰ひとりそばかすがないから、私は自分の顔が汚れているのだと思い「顔洗ったらそばかす取れる?」と言ってしょっちゅう顔を洗っていたこともよく覚えている。

そうこうしている内に、なんだか「受験」とやらをすることになった。小学校の受験だ。

受験は筆記試験と面接があり、どちらも練習していたみたいだがあまり記憶にはない。その受験のために初めて自分用のふでばこを買ってもらった。ピカピカの赤いふでばこがとっても嬉しかった。なん本もの新しい鉛筆と消しゴムが入っていた。

受験当日、遠い学校に着くと、試験会場(1年生の教室)の前には広い芝生があって自由に走り回って遊べるようになっていた。私は芝生がとても嬉しくて、靴と靴下を脱いで裸足で走り回っていた。そしたらまた転んでしまって尻もちをついて、前日の雨で湿っていた芝生のせいでパンツが濡れてしまった。

なんとお母さんはそれを見越していたようで、替えのパンツを持ってきていて、トイレで新しいパンツに着替えて試験に挑んだ。

 

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地元では珍しい、制服のある進学校に合格。それは母の希望だった。それを叶えることができた気がして、私は嬉しかった。

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