群れで飛んで来た蜂が、巣を作り始めたとき、「ここは風が強いから止めた方がいい」と言って、別の良い場所を教えてあげたのもリリコだったのです。
その上、沢山蜜のある特別な花のありかを教えてあげました。その蜂の群れの女王様はリリコに、「いつでも好きなだけ、蜜をあげますよ」と言ってくれました。
ヤギがお産で苦しんでいるとき、こっそりと仲間に知らせてやりました。
普通お産は目立たないように、一匹ですることが多いのですが、難産の場合どれだけ仲間がいたら心強いでしょう。見張り役は、リリコがしました。案の定、ハイエナが何かを感じて近づいて来ました。
リリコが、これ以上「立ち入り禁止」と言うと一瞬キョトンとしましたが、すぐに「この見返りが楽しみだ」と言って、戻って行きました。
このようにリリコは、森の中の殆どの動物と交流を持っていて、ときに感謝したり感謝されたりの関係でした。
あるとき、狼の群れの一匹が罠にかかってしまいました。
朝になってそれを知ったリリコは、どんなにびっくりしたことでしょう。猟師が森の罠の所に来る時間は決まっていましたので、余り時間はありません。
リリコは狼の群れに言いました。
「罠にかかった仲間の所に行って、その身体が見えないように大きな葉をかけて下さい。ただ罠にかかった足だけは出しておいて下さい」
それからリリコは、罠の外し方を知っているという、この森に一匹だけいる猿に会いに行きました。
その猿は以前罠にかかったことがあって、「狼の罠に猿がかかるとは、なんてドジな猿なんだ」と言って、猟師が罠を外して逃がしてくれたときに、その罠の外し方をじっと見ていて覚えたそうです。
その猿はリリコの話を聞くと、「ワッハハ」と笑って、「ドジな奴は俺だけじゃないんだ、なんてバカな鹿なんだ」と言いました。
そうです。リリコは罠にかかったのは、狼でなく鹿だと言ったのです。
いくらリリコの言葉でも、狼だと言ったら猿が来てくれるか分りません。猿と狼は昔から仲が悪いのです。
猿は早速現場へ来てくれました。罠にかかった足を眺めて、「なんて鋭い足の爪をしているんだ。こんな足の爪をした鹿を見たことがない」と言いました。
それにかまわずリリコが、「早く、早く」と言ったので、猿はテキパキと罠を外しにかかりました。本当にそれは職人芸で、見ているものをうっとりとさせるほどでした。やがて「パチッ」と音がして罠が外れました。
リリコは言いました。「ありがとう。さぁ早く帰って。あとのことは私がやるから。見つかったら大変よ!」
猿はそそくさと帰って行きました。
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