はじめに

小さい皆さん、こんにちは。

私は昨年四月に、『小さい皆さん、こんにちは』を出版しました。本著はその続編で、『小さい皆さん、こんにちは2』です。

前著も本著も題名は『小さい皆さん、こんにちは』ですが、どちらもこどもだけに向けられた童話集ではありません。

大人の人にも読んで頂ける童話集です。大人の人には、ご自分が小さかった頃の心で、読んで頂きたいのです。

前著もそうでしたが、本著もあとがきで、宇宙のことと、命のことに触れています。

これらは小さい皆さんが生きていくうえでとても大切なことなので入れました。すぐにはよく分らなくても、長い人生のどこかできっとお役に立つことがある、と思っています。

私は可能なら、『小さい皆さん、こんにちは』を一年に一冊ずつ出して、全部で少なくとも五冊まで出したいと思っています。

それからどなたかに絵を描いて頂いて、絵本にすること、本文の詩に曲がついているものがあるので、その曲を流すこと、誰かに、英語や仏語や中国語などに翻訳して頂くことなどを夢見ています。

昨年四月の出版以来、多くの皆様から、励ましのお言葉を頂きました。そのお声がどれほど私を奮い立たせているか分りません。

本当にありがとうございました。

第1章 森の動物たち

小鳥のリリコと狼の群れ

小さい皆さん、こんにちは。今日は小鳥のリリコと狼の群れのお話です。

小鳥のリリコはひなのときに、巣から落ちて、一晩を狼の群れの中で過ごしました。

たまたま、リリコの巣の下で、狼の群れが寝ていたのです。

翌朝目を覚ましたとき、リリコはもう狼たちと仲良くなっていました。

リリコが狼たちと親しくなったということは、リリコのお母さんとも仲良くなったということでした。

そんなわけでリリコは、しばらくの間、狼の群れの中で、お母さんに育てられました。

やがて一年が過ぎる頃になると、リリコはもう一人前の立派な大人になっていました。

そして狼の群れにとって、リリコの存在は欠かせないものになりました。どこに獲物がいるだとか、危険が迫っているだとか、逐一知らせてくれたからです。

みるみる狼の群れは大きくなり、一つの群れだけで、百匹を超えるまでになりました。

またリリコは特別な育ち方をしたせいか、狼以外の動物とも、すぐ親しくなれました。

森のリスともウサギとも、虎ともクマとも、親しくなりました。

あるときお腹をすかせたクマがやって来て、「何か恵んでくれ」と言うので、どんぐりが沢山ついている樹に案内したら、涙を流して喜んで、「この借りは必ず返すから」と言いました。