第一章 家族ネタ

母と娘の会話

A 電車に乗ってたら、向かいに座ってる母娘がいてな。

 そら電車には女の子も母親も乗るの当たり前やんか。

 その女の子がな、お母さん、私弟がほしいねん。お母さん産んでって、頼んでるねん。

 えらい事を、いとも簡単に言うてくれるなあ。まあ少子化の時代やから、産めよ増やせよで、ええんとちゃうか。お母ちゃん頑張って産んだったらええんとちゃうか。

 そんな簡単に言うな。

 お母ちゃんは、どう答えてん。

 もうお母ちゃんには、産む力はないわって言うてんねん。

 えらい寂しい事言うてんねんな。

 そしたら女の子が、お父さんに産ませればいいやんって言うねん。

 そんな無茶な。

 おもろいこと言う女の子やろ。俺興味あるから、耳ダンボにして聞いとったがな。

 お母ちゃん困っとるやろ。

 男の人は生理が無いからダメなんよ。

 どうして生理が無いとダメなん。

 気持ち悪いなあ。急に女の子になったんかい。

 俺が女の子の役引き受けるわ。

 俺が母親役やるんかい。ハイハイ分かりました。生理ってのは、排卵作用でしょ。男は排卵せえへんねん。

 男も生理あるよ。

 なんで男も生理があると思うねん。

 だって伊藤さん家ちのお兄さん、夜中にコソコソ洗面所で、パンツ洗濯してはってんって。ほら男も生理あるやろ。

 それはやなあ、困ったなあ、どない説明したらええねん。まあほんなら男も生理があるとしよう。でも男には卵巣がないやろ。そやから卵が出てけえへんねん。

 出てくるねん。

 ええ! 出てくる、どこから出てくるん?