取組後に清少納言が、雷子に「早く(本場所に)上がって来て下さい」と声を掛けた。
次は、右近と鈴掛部屋の女力士達との取組になったが、こちらも勝負にならなかった。
最後は、右近と雷子が取組むことになった。二人は、何時もの取組稽古を行ったつもりだが、その激しさに、右近があれだけ強いのは、こんな取組稽古を行っているからなのだと、観戦した全員が思った。
巡業での右近へのインタビューは禁止だが、写真撮影は許可されていたので、女相撲ジャーナルは取組だけではなく、休憩時に右近達が清少納言と談笑している写真も撮った。
道長は「撮った写真は自由に使ってくれてよい」と言ったので、この写真も掲載したところ、女相撲のファンから大変な反響があった。右近は緊張すると無表情になるので、誰も本場所で右近の笑顔を見た者が居なかったからだ。
この巡業後から、右近へのイメージの潮目が変わり、右近への問合せが急に増えだしたので、右近のことを知りたがっている者の欲求を満たしてあげないと、更に問合せが増えると思った道長は、情報を遮断する方針を少しだけ緩めるようにした。
右近のドキュメントを撮影してもらい、その映像を問合せの返答に利用しようと考えたのだ。
後援会所属の紀貫子に頼んで、日ノ出放送に撮影をお願いした。紀は、若いがセンスのある監督とスタッフを用意してくれて、右近の日常を追った一時間半程のドキュメントフィルムを作ってくれた。
紀から、そのフィルムの出来が良いので、テレビで放映させてくれないかと言われた。
道長は、その方が多くの人に見てもらえるので、良いだろうと考えて承知した。
だが、その反響は想定より大きく、道長の思惑とは逆に、右近への問合せは取材の要望も含め、対応不可能な程に増える事態となった。
右近はドキュメントフィルムを撮ってくれた監督の要望で、テレビの特撮ものや、その監督の師匠にあたる有名な監督の頼みで、映画にも出演することになり、更に、後援会所属の柿本からの依頼で、自動車会社千騎のCMにも出演するし、この時期にメディアへの露出が急に増えることになった。
女力士としての収入に弁当事業の収入、加えてメディア出演の収入により、桜田部屋の巨額の借金も、返済の目処が十分に立つ状況になっていた。
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