俳句・短歌 詩 人生 2026.03.03 「私は考えることのない小さな花です 言葉をもたない草原の花です――さようなら この世のすべて」17歳の詩から3篇 私に さようなら 私は考えることのない小さな花です 言葉をもたない草原の花です 淋しい夜空に舞う目立たない花びらです さようなら この世のすべて さようなら 純粋なるすべてのもの 私の行く道は無 何の意味ももたない無の空間
小説 『泥の中で咲け[文庫改訂版](注目連載ピックアップ)』 【第10回】 松谷 美善 マッチングアプリ相手の希望で、夜11時に集合…ワゴン車の後部座席で渡された紙コップを飲んでしまったところ、記憶がなくなり… 【前回記事を読む】ふと外を見ると、車からよろよろと歩く女性を男が家に引き入れ、得体の知れない液体を飲ませていた。退屈していた。とにかく毎日が退屈だった。夫は今度、いつ帰ってくるのだろう。盛りのついた猫のように、ただ異性を求め続けた。優し気な言葉、写真で見る限り華奢な男。この人なら大丈夫かな。直感でそう思った。すぐには会わない。それがあたしのやり方。毎日毎日、絶え間なくメールを交換して、毎晩毎晩、…
小説 『ケルベロスの唄』 【第6回】 佐々木 啓文 キングサイズのエアーベッドがブルブルと音を立てて軋み続けている… そこには誰かに抱かれている女性がいて… 【前回の記事を読む】シリンジをまわされた日本人男性…フロリダの自宅アパートに戻ると、不法滞在の仲間が集まっていた。“トライトライ”と…キングサイズのエアーベッドがブルブルと激しく軋み続ける音、その上に四つん這いで誰かに小刻みに後ろから抱かれ突き動かされている女は誰だろう。耳にかけた黒髪はすぐに滑り落ちてまたかけ直すがあっという間に弾け飛んでそれを諦め、せり出した肩甲骨を雛のように動かしながら前方…