「やめておきなさいよ。うちでも和下(わか)家に嫁いだ蘭子(らんこ)さんがタバコ吸うでしょう。これから赤ちゃんも生まなければいけないというのにタバコを吸うとおばあちゃんも心配して、いつもけんかよ。だからうちも外に喫煙場所を設けて室内は禁煙にしたの」
「蘭子さんはキャリアウーマンだったからな。ストレスもあったのじゃろ。タバコに走る気持ちもようわかる。ええやないかそれでストレスが解消し仕事ができれば」
「蘭子さんはやりてだからなあ」
「そんな事より石和さん、さあ行こう」
煙幕造は無理矢理石和弱(よわし)を連れだしました。
「どうや、一本だけ吸いなはれ。一本くらいで人生変わるもんじゃない。一本位でがたがた言うことない。もし本当に禁煙したければまた明日からやればいい。今日は吸えばいいさ。さあさあ」
「そうですよね。また明日からやめればいいし一本くらいどうってことない。じゃあ一本いただきます」
石和弱はタバコをくわえ火をつけます。
「どうや?」
「なんか気分がゆったりしますね。ふー」
「そうやろ。さあやめるなんて馬鹿な事考えずにどんどん吸いなはれ、なんならこのまま箱ごとあげよう。吸って吸って吸いまくりどんどん税金を落としてや」
「ありがとうございます、そうですよね。あーあうまい。じゃあもう一本」