セルサイドアナリストのハードな日々

セルサイドアナリストになるルートは証券会社に入社後、株式調査部に配属されるか、最近のジョブ型採用により、アナリストを志望して証券会社の株式調査部の入社選考を受けて合格する、もしくは、メーカーや銀行、コンサルタント会社から中途で入社する3パターンです。

例えば、売買代金1,000億円を超える企業を担当するアナリストは、各証券会社に1人しかいません。

正確には、ジュニアアナリストやアシスタントとしてチームでカバーするのですが、投資判断や目標株価の決定者はメイン担当のアナリスト1人です。アナリストの投資アイディアを世界中の営業マンやトレーダーが投資家に伝え、売買するわけですから、高い専門性が求められます。

新卒採用では、数字に強い人がまず、好まれます。応募者側からすれば、財務会計、財務分析、証券ポートフォリオ理論など、大学で学んだ会計学や統計学が生かされます。

さらに、中途採用では、医薬品メーカーから医薬品業界担当アナリストとしてヘッドハントすることもありますし、半導体や電子部品メーカー出身者をテクノロジーセクターのアナリストとして採用する例も少なくありません。

アナリストになってからは、激務の日々です。朝は7時過ぎから営業部門向け会議で、自分の担当企業について、業績や株価見通しについてコメント。

日中は、担当する事業会社への取材と機関投資家とのミーティング。夕方以降はレポート作成、夜になると、ロンドンやニューヨークが開くので、セールスデスクとの英語での電話会議を行います。

だいたい、1日20~30件の投資家からのメールへの返信は、その合間に行います。メール返信は日本の投資家であれば、遅くとも当日夕方まで、海外の投資家であれば、翌朝彼らがオフィスに出社した段階で受信ボックスを開いた時に、アナリストからの返信が見られることを意識しておく必要があります。

さらに、同業他社との比較もあります。同じ企業を担当するセルサイドアナリストは、主要銘柄の場合、だいたい 20人です。

機関投資家がそのなかで使うのは5人前後でしょうか。つまり、あてにされるアナリスト5人のなかに入らなければならないというプレッシャーが常にあります。『日経ヴェリタス』や、『Institutional Investor』という投資雑誌は、毎年、機関投資家に対して、アナリストの人気投票を実施します。

所属証券会社としては、ここで人気アナリストが何人選ばれるのか、という競争になるわけです。それでなくても、激務の日々、毎年のランキング発表シーズンは気が重かったのを思い出します。

社内でも競争はあります。機関投資家のアナリストに対するVoteといわれるレビューが証券会社の手数料収入に反映されるため、先述の外部サーベイ(調査)以上に重視されます。どのアナリストが、社内で何番目に高い評価を機関投資家から得たか、なんと、グラフで毎月、部内全員に発表されるのです。

 

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