第1灯目 最大の難敵は双子のお父さん!?
「黙って結婚式を挙げるとは何事だ! 俺はお前たちの結婚なんて絶対に認めんからな!!」
「ちょっと待ってよ、父さん」
「言い訳は聞きたくない。もう寝るから、後は勝手にやるなり好きにしろ!」
四人だけの結婚式から帰ってきた俊彦は、父・真俊(まさとし)から久しぶりに怒鳴られた。途方に暮れかけたところで、真彦に電話して状況を伝える。
「そうか。やっちゃったね。父さんの性格を考えれば、報告なしの結婚式はまずかったかもな」
「ああ、そうかも。酒を飲んでいたらしくて、報告するタイミングをミスっちまったよ」
「まあ、気にするなって。とりあえず母さんに相談してみるよ」
俊彦と真彦が生まれた年に、当時では珍しかったスポーツジムの経営に乗り出した真俊……体育会系の気質があるので、報告もなしに勝手に結婚式をしたのが許せなかったようである。
俊彦から父の様子を聞き、真彦が母・佳子(よしこ)に状況を伝えると……。
「なるほどね。だけど、気にしなくて大丈夫よ。真俊さんはお酒が回るとね、自分が話したことなんて忘れちゃうの」
佳子は心配する様子もなく、真彦を見ながら笑っている。
「だけどさ、渚ちゃんたちが気にするかもしれない。父さんのことを知らないから……」
「真俊さんはね、面子(めんつ)とか気にするタイプなのよ。自分の立場を無視されたみたいで、気に障(さわ)ったのかもね」
「そうか。でも……」
「ねえ、渚ちゃんたちを真俊さんに会わせなさい。かわいいお嫁さんたちを見れば、きっと全部許しちゃうわよ」