だがそこで「獲れなければ終わり」とまで危機感を抱きながら金メダルを獲得した。 描いた夢は叶ったが、もちろんこれで終わりではなく、むしろ「これから」に向け、新たな課題も山積みだ。

経験したからこそ見えたもの、わかったこと。金メダルを獲った選手たちが華やかなスポットライトの下で照らされ続けるように、とその照明の角度を考え、舞台の高さを保つべくネジを回し、調整してくれる人がいる。

剣やグローブ、普段何気なく使う道具を精魂込めてつくり、試合に臨むべく万全の準備をしてくれる人たちがいて、彼らが働く環境を整えるべく奔走する人たちがいる。

「何が正解かわからず、暗中模索しながら必死でつくりあげた。目に見えない誰かが支えてくれて、開催されたこの大会、感謝の心を絶対に忘れちゃいけない。それぞれの持ち場で、やるべきことを果たす。フェンシング界もまだまだ、前に進んで行かないといけない。また素晴らしいステージをつくり、そこで選手が思う存分戦えるように。強い組織にならないといけないですよね」

信念のもと、前へ進む。“兄貴”として強く、優しく見守りながら。

苦難の時も諦めず、時に周りを叱咤しながらも前へと歩み続けてきた。そしてその道は、決して1人では歩くことのできないものだった。

「この場を借りて私のような生意気な人間を温かく支えてくださったスポーツ庁・JSC・JOCの方々、全国の正会員の方々、特に株式会社やまやコミュニケーションズ山本秀雄会長・山本正秀社長、永佐化工株式会社永岡訓二会長、NEXUS株式会社星野敏代表・星野正史社長には本当にお世話になり感謝しかありません。心からありがとうございました、と伝えさせてください」

これからも大きな愛情と感謝を抱き、歩みを止めず進んで行く。すべては、フェンシング界の明るい未来のために。

 

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