炎は 生駒の峰を抜き よどのうへに わがこころ根を照らし燼くしたり

三月
三十一日

 

中津なる 塘萌えゆく。冬蘆野 黄葉のいろにみどりはいまだ

三月
二十九日

 

春隠れる よどのうへ逝く 昏き風に はなの莟の冷えられをらむ

三月
二十九日