当時、日本ビクターは売上高がケンウッドの4倍以上あり、VHSのビデオレコーダーで有名だったので、「小が大を飲む」とマスコミで騒がれた。
約四半世紀前、ケンウッド社が債務超過で倒産の危機にあったとき、隆盛を極めていたパイオニア社やオンキヨー社などの同業他社が、今や次々上場廃止や倒産になる中、JVCケンウッド社は今、唯一生き残って、引き継いだ次世代の経営者が、大変活躍し発展している。
私は、会社の経営を退任後は、一切その会社に関りを持たず、次世代の経営者に思う存分活躍してもらうと言う、哲学を貫いている。
そして、私が退職して約四半世紀後の2023年12月、東芝は、売上は在任最後(2000年)の約半分となり、74年間続いた上場の歴史に幕を下ろした。
第4次産業革命のデジタル革命の最中の今、20世紀型成熟産業の盛衰を見届けた私は、21世紀は次世代の産業・スタートアップによって日本のデジタル産業の復活を願って支援活動を続けている。
大きな志を持って起業するスタートアップの創業者を、大企業の組織経営に半世紀近くにわたって取り組んだ経営経験者が、経営やデジタルのノウハウと多方面にわたる産業や資金調達の人脈で支援する。
こうした創業者と経営経験者がパートナーシップを組んで、いくつものスタートアップ/ベンチャー企業注1)が、死の谷を乗り越えてきた。
パート11で述べている「デジタル維新」に私自身が挑戦し、人生の残った時間を、次世代をサポートして、日本のデジタル産業の未来へ向けて取組んでいる。
日本の20世紀型成熟産業を安定した産業基盤に再構築し、夢と希望にあふれ、天国と地獄が紙一重のスタートアップ新産業を重ねて、安定して成長の期待あふれる次世代の日本のデジタル産業が「世界最先端によみがえる」ことを目指して、「デジタル維新」に取り組む人たちに、「勇気と志」の糸口になれば、本望である。
(注1)スタートアップ/ベンチャー
従来ベンチャーと言われてきた、新たな価値創造を志す新興の起業について、最近はスタートアップと言われるようになったが、これまでを振り返ることもあり、本文では、両方使っています。
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