【前回記事を読む】帰国子女枠で、面接と論文だけで関関同立に楽勝合格。→就職後、劣等感に悩むことに…

第二章 就職活動へのアプローチ

「働きたい業界、働きたい企業の絞り込み方がわからない」、「業界を絞ると、それだけではリスクがあるので広くいろんな業界をみているが、それぞれ異なる業界に合わせた志望動機が作れない」、「会社で働いたことがないので、表面的な志望動機に思えて不安」、「自己PRやガクチカを添削してほしい」、「自己PRがうまく言語化できない」、

「自己PRが平凡なように思えて、差別化できていないようで不安」、「パナソニックという会社について知りたい」、「中原さんの仕事や歩んできたキャリアについて詳しく聞きたい」。学生達からの相談はおよそこれらの内容に集約される。

私はパナソニック(以下、当社)のことについて、他の企業について、他の業界について、就職活動全般、自己PRについて、自身の知見の限りで、なんでも相談に応じるというスタンスで受け付けている(もちろん、当社の事情についてはコンプライアンスを弁(わきま)えて、社内事情は常識の範囲で語っている)。

私は他業界については、自身の経験や仕事の関係、そして国内外の広い人脈、また読書を通じてソコソコの知識や知見があると自負している。

でも、事前に相談にくる学生達のそれぞれのプロフィールに目を通して、私自身があまり深く理解が及んでいない、あるいはあまり知らない業界や企業を志望している学生との面談の前には、手短にさっとネット上で勉強して大枠を理解し、その上で自分の考え方をまとめておくという準備をしている。

ゆえに、Matcherを通じての就活相談ボランティアは、それなりに私にとっても視野を広げたり、思考を尖らしたり、考察力を磨いたりといったいい勉強の機会にもなっている。

また、学生達の最近の学業の傾向、研究内容なども関心深いものが多く、熱心に語る学生には私自身もひきこまれ、私が知らない学問の世界や発見があり、大変刺激になっている。