【前回の記事を読む】片づけを習慣化すると人生が好転する? 「片づけに追われて手が付かず、スマートフォンで現実逃避」そんな日常も4つのステップでさようなら
序章 「片づけ」と「整理整頓」は違う?
散らかっていることで大切な時間を無駄にしている
人生のステージの中で特に壮年期は、仕事のこと、家のこと、家族のことなど、やるべきことが単純に多い年代で、仕事上での悩みや、子育ての悩み、人間関係の悩みなどもたくさんありました。
いつも頭の中が散らかり酸欠状態でしたが、その違和感を言語化できず、何から解決したらいいのかも分からない。私はそのような状態の中でやることに追われ、お金にも気持ちにも余裕のない日々を送っていました。
「部屋は自分自身を映し出す鏡」とはよく言ったもので、自分に余裕がなくなると、部屋はあっという間に散らかり汚れ、しまいには部屋をキレイに整えることすらどうでもよくなってくるのです。正直それどころではなくなるのです。
私の場合、そうしてしばらく散らかり放題の部屋の中で過ごすと同時に食も乱れ、食事を作ることもしたくなくなります。そうなると経済的に余裕があるわけでもないのに外食やファストフードやコンビニの利用率も高くなる。
それだけではありません。睡眠も乱れます。寝る前にあえて見なくてもいいテレビを見て、だらだらとスマホで動画を見ながらソファの上で寝落ちする、そして翌朝、身体はガチガチで起きた瞬間から疲れを感じます。
そうして、部屋が汚れ、お金は減り、疲労感と脂肪が蓄積されるといった負のスパイラルに入ってしまうのです。
ですが、とことんまでその状況で過ごすと、急にふとしたきっかけで我に返ったように一気に片づけ掃除を始め、部屋をキレイにします。部屋がキレイに整うと気持ちがスーと楽に呼吸しやすくなり、再スタートできる感覚になります。
ですが、残念なことにいくら部屋が整ったからといって、根本的なことが解決できたわけではないので、また同じことを繰り返すといった感じでした。アップダウンは疲れます。振り子の振り幅が大きいのも疲れます。いつもニュートラルでいられたら。いつもゼロの状態でいられたらとよく思っていました。
そしてあるときふと気づいたのです。
「中途半端に部屋もやるべきことも片づけていた」と。
中途半端な片づけになっていたことで、散らかったモノやコトをまとめ、整えただけになっていたからすぐにまた散らかり、また片づける、を繰り返していたのだと。