【前回記事を読む】まるでお医者さん! しっかりとしたカウンセリングで円形脱毛症やストレスによる髪の悩みも安心ケア

第一章 再現美容師の仕事

記念すべき……お一人目

わたしが5年近く苦しみ抜いた、更年期障害による心の病を自力で克服してから、約150日。目まぐるしい多忙な時間だった。今現在も進行形ですが。

エピテーゼ医療ウィッグ製作のご依頼の連絡を頂いたのは、サロンのホームページをリニューアルして数日後、先月の25日でした。

お客様、M様に(この後にはMさん(M様)として登場しているので、ここで明記)お電話でのカウンセリングをして、他社の医療ウィッグもお考えですか? と問いかけたところ、「全てをお任せしたいです」と即答されました。

既に、手術も済まされ抗がん剤治療1回目の投与も終了、2回目の投与は12月初旬で、その採血等は日程未定との事。

元の髪の毛の色、希望のヘアスタイルの長さ等、電話でのカウンセリングに入りました。

悩まれていたのは髪の毛の色でした。少し変えた方がいいのか、それともそのままの色にした方がいいのか……杉本さんはどう思われますか?

その問いかけに対して、M様の目の瞳の色はどんな感じですか? 真っ黒なのか? それとも少し茶色なのか?

一番にはご自身が馴染みのある色。時には気分を変えたいからと明るめの色のウィッグを注文される方もおられました。

「Mさんが最もしっくりと感じる色味、それが一番違和感なく安心感が得られると思いますよ!」と言うと「だったら、やっぱり真っ黒が一番しっくりいきます。今までずっとこの色で過ごしてきましたから……」

「わかりました! その色のウィッグと長さのご希望は肩につくかつかないか? あたりのボブスタイル……。では今から発注かけて、今後の流れや料金等、ショートメールへ送信しておきますのでご確認のほど、宜しくお願いしますね」

ウィッグ発注の際、ボブスタイル製作のため、表面の髪の毛に段差が入っていないもの、できるだけ毛量の多いものをお願いします、と記載。いつも気遣い配慮してくださる本部の○子さんからその製作に適しているウィッグを即準備し、郵送してもらえるとの事。

そのウィッグがサロンに届き、シャンプートリートメント後、下準備できた時点で再度お電話をするという約束を交わしていました。